障害基礎年金の受給者は国民年金保険の保険料を免除される規定があります(法定免除と言います)。ただし、免除を受けた期間については、将来の老齢基礎年金の受給額が3分の1(国庫負担分と一致する)になる問題があります。原理的には、障害基礎年金の受給額(2級の場合)は老齢基礎年金の満額と一致するため、問題がないように思われています。
ところが、精神障害による障害基礎年金は有期認定(2年ごとに受給資格があるか審査がある)のため、認定されない場合、将来の老齢年金について上の問題が浮上することになります。法定免除を受けた期間については、10年分までしか遡って追納することができず(また、2年を超えると利息相当額が課金される)、それ以前の法定免除期間については打つ手がありません。
したがって、精神障害者が受給する障害基礎年金については安易に法定免除を受けると、後でリスクを負うことになると知っておく必要があります。では、どのような選択肢が他にあるでしょうか。
解決策の一つは、法定免除を受けずに国民年金保険料を払い続けることです。この保険料は税制上では社会保険料控除の対象となり、全額が控除されますから、親や兄弟などの扶養に(形式であっても)入って、その税金を還付することが原理的に可能です。
社会保険料控除(タックスアンサー)
☆週刊節税教室☆第23号「生計を一にする(所得税)」
もう一つのお勧めは、国民年金基金に加入することです。国民年金基金とは厚生年金や共済年金に加入していない国民年金加入者(第一号被保険者と呼ばれます)が国民年金に上乗せして受給できる年金部分です(当然、追加の保険料が必要です)。予定利率が1.75%(平成18年8月25日現在)なので、一般的な個人年金保険の予定利率(1.5%、同)よりも高く、また掛金の全額が扶養者の社会保険料控除となるため、税効果を考えると個人年金保険に入るよりもはるかに有利な投資であることが分かります。
重要なポイントは、老齢基礎年金+国民年金基金と障害基礎年金+国民年金基金の二通りの受給方法があり、どちらに転んでも掛け金の払い損にはならない仕組みになっています。
ベストシナリオは以下の通りです:
所得の高い扶養義務のある親族(親、子、兄弟姉妹)にお願いして、扶養に入れてもらい(生計同一要件は満たせるように医療費を支援してもらっていることにする。同居は必ずしも要件ではありません)、そこで国民年金保険料、国民年金基金の掛け金、障害者控除などをまとめて受けて、その税金の還付金をもらえるようにお願いするのです。
(インタビューした公的機関)
土浦社会保険事務所茨城国民年金基金
社会保険事務所の職員は実に良い仕事をしています。いろいろと悪口をマスコミで書かれていますが、実際の現場で働いている公務員たちは尊敬すべきエキスパートであり、勤勉です。ここに補足させていただきます。